驚異の極み、現代版・世界七大不思議を見てみよう
現代版 世界七大不思議

不思議(不可思議)とは「人の考えでは推し量ることのできないもの」という意味を持っています。つまり世界七大不思議とは、人が造ったとはとても信じられない世界の七大建築物を指すのですが、この言葉は紀元前2世紀ごろ、ギリシャの詩人によって初めて生まれました。当時は交通手段や建築理論が今ほど発達しておらず、ほとんどの不思議が地中海周辺に分布していたそうです。
そこでスイスの財団は2000年、世界七大不思議を決定するためのキャンペーンを開きました。紀元前2世紀に作成された不思議が、現在ギザのピラミッドしか残っていないからです。また現代版の不思議は、インターネットと文字を通じて1億人を超える人々の意見を反映し、現在のリストを完成させました。専門家の見解も入っていますが、一般の人々の個人的な意見も含まれるため、納得できるものもそうでないものもあるかもしれません。
しかしそれでも、不思議が神秘的で驚異的な建築物であるという事実に変わりはなさそうです。2007年にニューセブンワンダーズ財団によって発表された現代版・世界七大不思議には、どんな建築物があるのでしょうか?そして皆さんは、これらのうち何個を不思議として納得できるでしょうか?見ていきましょう。
Table of Contents
世界七大不思議、現代版
1. イタリア — コロッセオ
Colosseum in Italy

イタリアのコロッセオは、2007年に新たに登録された世界七大不思議です。イタリアを訪れたら必ず一度は立ち寄るべきこの有名観光地は、建築様式やディテールに圧倒されざるを得ないそうです。
イタリアのコロッセオが不思議である理由は、ローマ時代に建築され、当時の建築様式がそのまま溶け込んでいるからです。またコロッセオは、ローマが建てた建物の中で最も大きな円形劇場でもあります。損壊する前のコロッセオの規模は、外壁の高さが52m、立ち見席まで含めて計8万人の観客を収容できるほどだったそうです。
この建築物は「円形劇場」だったという点で、闘技や公演などに活用されました。死刑囚と猛獣の戦い、どちらか一方が死ぬまで終わらない決闘が主を成し、ときには競技場に水を満たして海戦を繰り広げることもありました。実は8万人の観客を収容できると言われてもサイズが実感できませんでしたが、海戦を繰り広げたと聞くと、急に巨大なんだなと思えてきます。
2. メキシコ — チチェン・イッツァ
Chichen-Itza in Mexico

メキシコのチチェン・イッツァは、9世紀と10世紀に繁栄したメキシコ「ユカタン半島」のマヤ都市です。メキシコ高原地帯を支配していた種族「トルテカ族」の影響を受けたマヤ部族「イッツァ」は、この時代に数多くの主要な記念物や寺院を残しました。そのひとつが、24mの高さでそびえ立つ階段式ピラミッド「カスティーヨ」です。当時のマヤ文明が天文学にどれほど関心が高かったかを示すこの建築物は、太陽年の日数に合わせて365段の階段を備えています。またピラミッド北面の階段の下には蛇の頭が彫られており、これが毎年春分の日の出に這い降りてくる形で影が映り、逆に秋分には這い上がる形で影が映るそうです。
この神秘的な世界七大不思議の光景を目撃するには、旅行の日程をよく計画することが大切です。
3. ブラジル — キリスト像
Christ the Redeemer in Brazil

2007年に新たに登場したブラジルのキリスト像は、論争が絶えない不思議のひとつです。700mの高さの「コルコバード」山頂に位置しているとはいえ、世界で最も大きなイエス像でもないうえ、歴史も他の建築物に比べて極端に短いからです。それでも世界七大不思議というタイトルを頑なに維持しているこの建築物は、巨大ではないという点には同意しがたいです。
この彫像は高さが30m、両腕の長さが28m、重さが635トンに達します。リオデジャネイロのどこからでも見えるほど高くそびえ、しかも巨大なため、ニューヨークの自由の女神やパリのエッフェル塔のようにブラジルのランドマークとして定着しました。面白い事実は、1930年ごろに建てられて以来、今までたびたび雷に打たれており、2014年には嵐によって右の親指の一部が損傷したそうです。
4. ペルー — マチュピチュ
Machu Picchu in Peru

ペルーのマチュピチュは、世界七大不思議に欠かせない重要な地形のひとつです。1911年に「ハイラム・ビンガム」によって初めて発見されたときは、インカ人の秘密の要塞「ビルカバンバ」だと考えられていたそうです。後にこの主張は反証され、純潔を誓った「太陽の処女たち」の故郷だと明らかになりました。しかしこの主張も推測にすぎず、ある人はここが聖地巡礼地だったと主張し、またある人は王家の保養地だったと主張しています。
いまだ正確に解明されないまま巨大な遺跡として残ったマチュピチュは、少なくとも16世紀以前に生まれた都市として知られていますが、その保存状態は非常に素晴らしいです。完璧に近い技術力は、水がたまらない水路や、自然石に手を加えずに造った太陽神殿、精巧な石造建築や彫刻などを生み出しました。険しい高山地帯2,437mに、どうしてこんな完璧に近い文明が築かれたのか分かりませんが、これこそまさに不思議ではないかと、そんな気がしますね。
5. ヨルダン — ペトラ
Jordan in Petra

世界七大不思議のひとつであるペトラは、ヨルダンの古代都市です。砂岩と絶壁の間、人里離れた渓谷に位置しているのが特徴です。モーセが岩を打って水が湧き出た場所のひとつとして知られ、時が流れてアラブ部族がここに定住し、首都となりました。彼らこそ「ナバテア人」です。
彼らがペトラに暮らす間、都市は香辛料の主要な交易地となり大いに繁栄しました。また彼らは砂岩や石、絶壁に寺院や墓、住まいを直接彫ったという点で、最高の彫刻家とも呼ばれています。外からは小さく見えますが、アリの巣のように絶壁の中に巨大な都市が存在しており、住人はなんと3万人を超えていたそうです。
ただし時が流れるにつれて香辛料の交易路が変わり、363年と551年の二度にわたる大地震が発生したことで、ペトラは次第に捨てられてしまいました。近年になって再発見されたのが1812年ですが、20世紀後半まで考古学者の大きな関心を引かなかったため、この都市はいまだに多くの謎を秘めています。
6. インド — タージ・マハル
Taj Mahal in India

インドのアグラに位置するこの巨大な「霊廟」は、世界で最も象徴的な記念物であるだけでなく、世界七大不思議としても記録されています。ただ一人の墓にすぎないタージ・マハルがこれほど多くの関心を集められる理由は、17世紀の技術で22年という歳月で完工したという点が信じられないからだそうです。
14番目の子を産む際に亡くなった妻を偲ぶために建設を始めた「シャー・ジャハーン」皇帝は、ただタージ・マハルのためだけに建築費として約1,000億円を投じ、ペルシャ、イタリア、フランスなどから各種の技術者や職人を招きました。また建築資材は当時最高と呼ばれるものを選別して取り寄せたそうです。
約20,000人の人員が22年かけて完工したタージ・マハルは、建物自体が完璧な比率と左右対称をなしているという点も興味深いです。庭園の前にたまった水にタージ・マハルが映る姿は、実際に見なくてもどれほど壮大かを教えてくれるようです。ただし、華やかな建物の外観に比べ、内部は外観ほど華やかではないそうです。
7. 中国 — 万里の長城
Great Wall in China

最後にご紹介する世界七大不思議は、中国の万里の長城です。ブラジルのキリスト像とともに、不思議としての資格が論争になっている万里の長城は、その規模が大したものであるのは事実ですが、保存状態が非常に良くないそうです。実際、海外旅行サイトで万里の長城のレビューを見てみると、「写真ほどすごくなかった」「でこぼこの道が脅威的だった」という声が多くありました。
それでも依然として不思議と称えられるこの建築物は、紀元前7世紀に建て始められ、2千年の間に再建され続いてきて今の姿を整えました。万里(3,927km)にもなるということでこの名がつきましたが、正確な長さを知る人はいないようです。ある資料には6,000kmとある一方、また別の資料は8,850kmだとしています。さらに中国は、先の長さと比較にもならない21,200kmだと主張しています。長さに固執する前に、文化遺産の保存に力を入れることのほうが重要に見えます!
以前、世界のランドマークを書きながら世界七大不思議も一部取り上げたので、コンテンツをすぐに仕上げられると思っていました。しかし資料を探せば探すほど興味深い点が多く、これらを要約するのにかなり時間を要さざるを得ませんでした。おかげで建築物についての新しい知識を積むことができて楽しかったです。あとでもし近くへ旅行に行くことになれば、周りの人に堂々と紹介できそうです。
またアメリカ土木学会が選定した、代表性に欠ける不思議の建築物も多くありました。ここにはドーバー海峡の海底トンネル(チャンネルトンネル)、トロントのCNタワー、エンパイア・ステート・ビル、ゴールデンゲートブリッジ、イタイプダム、デルタ計画/ザイデル海干拓事業、パナマ運河などが含まれています。
